本計画は上海虹口区の住宅区沿街面にある商業施設の改修である。接している道路は街路樹が密度をもって配置されて近隣住民にとって散歩道となるロケーション。
既存建物は長細い平面に加えて高層住宅が多数のっているため、建物内部に開放的な空間を作ることが構造的に不可能であった。またクライアントの有効率の要求が65パーセントを超えていたため内部の共用面積を削る必要があった。飲食機能が設定されている2階をキーフロアと考えて、二階に街路樹を臨める空中路地(主動線)を挿入した。動線を開放的になり、飲食店は路面店のように街路樹の景色を享受でき、テーブル椅子を動線にはみ出すことを想定した。また、交差点付近に外部ESを設置して歩行道から自然に人を2階にあげる仕掛けを作った。それにより街と建物をより近づけることができる。
立面はボックス状の広告面を設置して立面が乱れることを防ぐ。全体的に金属板のリブでラインのデザインで統一する。金属のリブが長い立面を程よく分節する。外立面は白黒のコントラストのはっきりしたクールな印象の色を使用。ボックス内や空中路地は木質のラインデザインで温かみのある自然と調和する色を使用。対比をつくることで、空中路地や広告面を目立たせた。