本計画は上海静安区にある紡績工場を商業・オフィス・ホテルに改造する計画である。敷地は租界時代の赤レンガの建物が多く残る街並みの武夷路と新しい高層建築群が並ぶ万航東路に挟まれた場に位置する。
NEOという施設名は古いものを新しく生まれ変わらせるという願いが込められている。外観は煉瓦タイルと黒金属板で印象を作り、武夷路の環境に馴染ませ、温かみのある印象を周囲の街並みに与える。金属やミラーを多用した未来的な内装は、外観との対比を強くして来客に驚きや新鮮さ期待感を与える。既存建物の一階の階高が低いため、ミラー天井で高さを感じさせる狙いもある。
クラシカルな要素と新しい要素をミックスさせてNEOの施設イメージを表現している。ロゴは建築同様にEの文字が電源ボタンを連想させるデザインにでNEOが古いものを新しく生まれ変わらせるという思いがこめられている。
凹凸の多い既存建築であったが、斜めの壁面を用いてシンプルなボリュームを整え、縦ラインの立面の構成や素材感を強調させる。ホテルの共用機能を充実させるため、屋上に緑化ガーデン・バースペースとイベント広場を設けた。屋上からはオールド上海の街並みとこの10数年で建てられた高層建築群の対比ある上海らしい風景を臨むことができる。
 
   
     
     
     
     
     
     
     
     
    